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私が「終活は若いうちから始めた方が良い」と思う理由

エンディングノートについて

2021/01/24

・「今さら手遅れ」と思うことがたくさんあった

・終活の半分は「自分整理」であることに気が付いたから

・自分整理は人生のどんな局面にも生きてくると気が付いたから

・私が「終活は若いうちから始めるべきだ」と思った理由

・分かっちゃいるけどできない人へ

 

〇「今さら手遅れ」と思うことがたくさんあったから

 

私は空き家サポート事業を始めてから、所有者から様々な相談を受けてきました。

相談者の多くは、その家に住んでいた方の相続人です。

相談内容の中には、「もう今さら手遅れだ」と思ってしまう案件が何件もありました。

・「土地の名義人を曾祖父から変更していなかったせいで、相続人が50人くらいに膨れ上がってしまい、売却したくても簡単に売れない」

・「空き家期間が長すぎて、もう壊すしかないくらい建物が傷んでいる」

・「荷物整理をしなかったばかりに、多額の処分費がかかってしまう」

・「相続人に認知症の人がいるため相続が進まず、家を売ることができない」

などです。

このような内容を相談されると、私はいつも頭を悩ませていました。

なぜなら、解決するにはお金と労力が想像以上にかかってしまうからです。

相談者の多くは、40~60代です。

お金にも時間にも余裕がない方がほとんどです。

田舎で相談窓口をしていると、不動産の価値も安いので、遺産額も大した金額にはなりません。

家を売る金額よりも、問題を解決する費用の方が高くつくこともあります。

相談者の方に、解決にかかる労力と費用の話をすると、どんよりとした空気が漂ってしまいます。

 

そのどんよりとした空気の中、私はいつもこう思っていました。

『本人が生きているうちに手を打つことが出来ていたなら、相続人さんがどんよりとした気持ちにならなかったのになあ』と。

 

私はこんな経験がきっかけで、

『手遅れになる前に手を打つ行動』=『終活』

の大切さを感じるようになりました。

 

 

〇終活の半分は「自分整理」であることに気が付いたから

 

終活とは何ですか?と質問されると、ほとんどの人は「自分の死に向けての準備」と答えるのではないでしょうか?

でも本当にそれだけなんだろうか?私は疑問を覚えました。

なぜなら、終活の「作業として行う「自分整理」は、老若男女問わず、普段の生活に大変役に立つものだからです。

 

確かに、『尊厳死宣言書』や『遺言書』のような終活は、「自分の死に向けての準備」だと思います。

しかし、「銀行口座一覧を作る」や「自分の荷物を片づける」などの行動は、「自分整理」のための作業です。

「残された家族が苦労しないために、自分の身の回りの事を整理しておきましょう!」という観点で考えれば、「死に向けての準備」かもしれませんが、

実際は「死」のためだけにするのではなく、長い人生をポジティブに生きていくうえで必要な作業なのではないかと感じています。

 

 

〇自分整理は人生のどんな局面にも生きてくると気が付いたから

 

「自分整理」は言い換えると、『自分のモノコト整理』です。

モノとは・・・荷物、財産、不動産など、形のあるもの

コトとは・・・考え方、契約、人付き合いなど、形のないもの

 

この「自分のモノコト整理」は、人生のいろんな局面で自分を助けてくれるものなのだと感じたエピソードがあります。

 

以前、「あなたの終活について考えを聞かせてくれませんか?」という企画を行ったとき、

29歳の女性がモニターとして参加してくれました。

参加してくれた理由は、

「家族を優先しすぎて自分の体のことをあまり考えていない母親に、もっと自分の事を考えてほしい」

「近い将来、自分に転職などのプラスの転機が訪れたときに、迷わず行動に起こせるように、自分の事をもっと把握しておきたいから」

の2つでした。

 

その方は、29歳という若さで、自分のために終活をしておきたいと考えたのです。

人は人生の転機が訪れたとき、「チャレンジできるのか、チャレンジするべきか」を考え、悩みます。

その時に「お金はあるのか」「保険はかけているのか」「節約できることはあるのか」など、自分の現状を踏まえた上で、答えを導き出そうとします。

もし、その時点で「自分のモノとコト」がしっかり把握できていたら、慌てず冷静に、そして迅速に答えを出すことが出来るのではないかなと思います。

 

「自分のモノコト整理」という終活は、自分が亡くなったときの準備だけではなく、人生の転機が訪れた時にも役に立つものである。

つまり、終活には

「手遅れ防止効果」と

「人生の転機が訪れた時の”頭の準備”と”心の余裕”効果」

の2つの効果があるのだと、その方の話を聞いて強く確信しました。

 

 

〇私が「終活は若いうちから始めるべきだ」と思った理由

 

先ほど述べたように、終活には

「手遅れ防止効果」と

「人生の転機が訪れた時の”頭の準備”と”心の余裕”効果」の2つがあると思います。

 

一つ目の「手遅れ防止効果」を発揮するためには、把握・整理だけではなく、実際に行動が必要になってきます。

荷物を片づけたり

市役所で手続きしたり、

無料法律相談会に足を運んだり、

保険の契約をしたり

不要なモノコトを解約したり

 

でも、この行動がなかなか大変なんです。

 

では、なぜ若いうちから終活を始めた方が良いのかというと、自分のモノコトが複雑になってから行動に起こそうとすると、手間も労力もお金もかかってしまい、非常に大変だからです。

 

これは仕事でも同じですよね。

普段から毎日顧客管理ができている人は、問題が小さなうちに芽を摘むことが出来ているので、大きな問題に発展しにくい。、

逆に毎日管理せずに、まとめて顧客管理表を付けるようなタイプの人は、小さい問題に気づくことが出来ず、大問題になってしまう可能性が高い。

 

終活も大問題になる前に芽を摘み取っておかなければいけません。

そのためにも、若い時から終活をする癖をつけておけば、大問題になる前に芽を摘み取ることができます。

こういう理由から、頭の柔らかい若いうちから、終活をする癖をつけておいた方が良いと思います。

 

2つ目の「人生の転機が訪れた時の”頭の準備”と”心の余裕”効果」ですが、

これは、自分のモノとコトが増えだす時期から始めていくべきだと思います。

 

結婚して家族が増える

家を買う

生命保険など、いろんな契約を結ぶ

車やブランド品、電子機器などの「財産」を所有し始める

自分で事業を始める

親が大きな病気になる

などのタイミングです。

具体的な年齢で言うと30歳を超えたあたりでしょうか?

こういうきっかけがあった時こそが、終活の始め時だと、私は思います。

 

 

〇分かっちゃいるけどできない人へ

 

「終活、特に自分のモノコト管理は大切」

「終活は若い時から始めた方が良い」

 

大切なのは分かっちゃいるけど、なかなかできないんです!と思っている方へ。

 

いろいろと書きましたが、実は私も自分のモノコトの整理がとても苦手なんです。

だから、こんな私でも「自分のモノコト整理」が楽しくできるツールを作りました。

 

終活関係の書式やツールは、どうしても年配向けのデザインが多いように感じます。

老若男女が「このツールなら見やすいし書いてみよう!」と思えるようなデザインを心がけて作りました。

 

まだ数種類しか用意できていませんが、今後はもっといろいろな書式やツールをどんどん生み出していきます。

無料でダウンロードできますので、もしよろしければ使ってみてください。(会員登録も不要です)

便利ツールダウンロードページ